「水と塩を変えると病気にならない」を読んだ感想とまとめです。
10年前の本で情報が古いからなのか個人的に疑問や納得できない部分もあり、そこのところは割愛しています。
1「体内の水の入れ替えの大切さ」良い水の水分補給方法
不規則な食生活をしているわけでもないのに身体が重くて体調がすぐれないときは、体内の水の入れ替えがうまくいっていないかもしれない。
体内の水が汚れているという事は、水槽の水が汚れて淀んでいるのと同じ。
細胞内の古い水は腎臓に運ばれ濾過され尿になり放出される。
細胞に栄養素を運んでいるのは血液。食べ物の栄養は腸で分解されて赤血球によって全身へ運ばれる。
つまり細胞の老廃物を運搬するリンパ液も、栄養素を運ぶ血液も水が原料だから「良い水」を絶えず補給していかないと支障がでるのは当たり前の話。
良いお水とは?お水の摂取方法
1日に1~1.5㍑を目安に摂取するのが望ましい。
水道水、緑茶、コーヒー、紅茶、清涼飲料水、スポーツ飲料、栄養ドリンク、アルコールなど味のついたものはカウントしない。
緑茶、紅茶、コーヒーは利尿作用のあるカフェイン飲料なので水分が奪われ水分不足を起こしてしまうから。
清涼飲料水(果汁100%も濃縮還元含む)も糖の摂りすぎになるのでよくない。
もし飲むならストレート果汁にする。
アルコールの摂りすぎは細胞の老化につながるし、利尿作用が強いので飲めば飲むほど水分不足になる。
空腹時に冷えたビールは免疫力低下で病気にかかりやすくなる。喉ごしがいいとか言ってる場合じゃない。
冷たい水のがぶ飲みもアウト。腸を冷やす行為はしないこと。
ともかく嗜好品飲料を減らしてきれいなお水を飲むことが大事。
では1日1.5㍑の飲み方は?
1、朝の時間帯に500ml
2、昼ご飯までに500ml
3、夕ご飯までに500ml
午前中は水だけにして、コーヒーや紅茶は昼食後にする。
食後30分は多量のお水を飲まない(胃液が薄まり消化に良くないから)
水道水はそのまま飲まずに浄水器を使うなどして有害物質を取り除いたものにする。
軟水硬水を選ぶなら使い分ける。
ミネラルの摂取で大事なのは量ではなくカルシウムとマグネシウムのバランスが大事。
「カルシウム:マグネシウム=2:1」が良いバランス。
身体を動かしたときは疲れ気味の時に1.5mlのうち500mlを硬水してはどうか。
マグネシウムは便を柔らかくするので便秘気味の人は下剤にたよるくらいならミネラルバランスに注意しながら硬水をのんでみてはどうか?
感想/水について
お水と水分は別と考える。
味付き飲み物を減らして純粋なお水を飲みましょうという事でした。
著者は水素水や酸素水、波動水、π(パイ)ウォーターなどもエビデンスはないけど体調良くなる人もいるからと勧められています。しかし、取り扱い企業の電話番号も小さく記載されていてステマか?と思ってしまうのが否めません。笑
私自身はスーパーのお水(逆浸透膜RO水)を汲みに行って使っています。
ミネラルも除去されてしまう純水なので、ミネラルは調和塩や黒糖などで補っています。
スーパーで売られてるジュースなんて濃縮還元ばかりじゃないですか?
結局果物食べるか絞って飲んだ方が良さそうです。
2 ミネラル豊富な良質な「塩」に切り替える必要性
なぜ良質な塩が大事なのか?
塩は私たちの身体を構成している成分だから。
カルシウム、マグネシウム、カリウム、鉄、亜鉛、銅など全てミネラルの仲間。
お菓子や調味料など加工品などに使われているしょっぱさの成分は塩化ナトリウムという工場の塩。「塩ではない塩」なのでミネラルが含有されていない。
1997年に塩の専売が廃止され塩の製造が自由化されたことで「海の塩」が市場に出回るようになった。でも市販のスナック菓子など味付けは安価な「工場の塩」が使われている。
塩の製法
イオン交換膜
塩分だけが通過するイオン膜を使い、海水を塩水に凝縮させる方法。塩化ナトリウムのみ抽出されている為ミネラルは失われている。市販の塩の多くはこの「イオン交換膜、立釜法」
溶解
輸入した天日塩などを海水で溶解させて塩水を作り、平釜や立釜で再結晶させる。「再生自然塩」と呼ばれる。「伯方の塩」や「赤穂の天塩」などがこの方法。
天日・平釜
塩田などに集めた海水を天日で蒸発させて濃縮させる。密閉式でない開放釜で煮詰めて結晶化させる。1997年の自由化以来、増えてきた。大量生産ができないけれど峯辣バランスがもっとも良い。
減塩は高血圧症を改善しない?
減塩しているのに高血圧症が減らないデータがある。塩分の摂りすぎが問題なのではなく塩化ナトリウムの過剰摂取が問題の核心ではないか?
ミネラルバランスのとれた良い塩を適量摂っていれば高血圧が引き起こされることはない。
水と果物で「塩の摂りすぎ」をカバーする
師範のスナック菓子や塩せんべいは「工場の塩(塩化ナトリウム)」だから食べ過ぎないこと。
外食(ラーメン、かつ丼、丼もの、ハンバーガー、フライドポテトなどジャンクフード)はかなりの量の「工場の塩」を摂取することになる。
果物に含まれるカリウムは余分なナトリウムを排出してくれるからカリウムとナトリウムは1:1で摂取するのが理想。
バナナ、レーズン、プルーン、リンゴ、キウイなど。
「良い塩」の活用方法
1、マイ塩を持ち歩く
2、ミネラルウォーターに加える(500mlに一つまみくらい)
3、塩うがいを習慣にする(殺菌効果・感染症予防)
4、塩歯みがき(歯茎が引き締まり、歯周病の予防になる)
5、塩風呂・塩マッサージ(肌つや改善、皮膚トラブル改善)
海塩と岩塩、どちらがおすすめ?
岩塩は日本では採れないから日本の風土には異質の塩。マグネシウム(にがりの主成分)が含まれていないものが多いのでナトリウムが主成分という点では「工場の塩」と変わらない。(ナトリウムの含有量に対してという意味)
ナトリウム過剰摂取が心配な人には向いていない塩。
海の精、ぬちまーす、雪塩、粟国の塩などはにがりを分離させずに製造しているので海水に近いミネラルバランスになっているようだ。
「ミネラルバランス」だけでなく「量」も大事
野菜や果物に含まれるミネラルが昔に比べて大幅に減ってしまった。
だからこそ野菜や果物をたっぷり食べてサプリで補うことをすすめる(←書籍の最後の方「押さえておきたい!サプリメントの正しい摂り方」にサプリの会社名と電話番号が記載されていまsした。宣伝だと思いましたのでサプリの内容は割愛します)
感想/塩について
塩や水の理屈は多くの専門家も言われている事と重なるので納得できるのですが、サプリの宣伝など特定の商品を買わせる為にある文章がある箇所が残念です。
でもこの本のアドバイスに従って嗜好品のコーヒーや紅茶の量を減らして午前中に良いお水を500ml摂取するよう心掛けています。
3 砂糖の賢い摂り方
白砂糖のリスクは①高血糖(糖尿病)②肥満③メンタルへの影響がある。
特に③白砂糖の摂りすぎはメンタルが不安定になり、キレやすくなったりイライラしたり、うつなど心の病気を誘発するといわれている。
疲れた時に砂糖を使った甘いものを食べると血糖値が上昇するから元気になるけれど落ちるのも早いので、また食べたくなる。繰り返すと甘いもの中毒になる。
白砂糖は一種の麻薬のようなもの。
精製した白砂糖は天然のミネラル分が取り除かれているので、食べるなら黒糖などがいい。
菓子類、ケーキ、パンなどは食事の代わりにならない。
精製した小麦粉に白砂糖をたっぷり油脂、牛乳、マーガリン(ショートニング)保存料、着色料など添加物もいっぱい入っているから避けた方がいい。
スナック菓子やチョコレートなども少しずつ減らす。
ストレスがたまったときは甘いものが食べたくなるが、そういう時に精製糖類を摂りこんだらイライラが増すのでやめた方がいい。外出するなど軽い運動で気分転換するのがいい。
甘味料は白砂糖、黒砂糖だけではない
てんさい糖、きび糖、メープルシロップ、はちみつ、羅漢果(らかんか)、アガペーシロップ、ステビアなどの天然甘味料もある。
野菜や果物にも糖質の1つオリゴ糖などある。
アスパルテームなど人工甘味料もある(筆者は天然甘味料をおすすめしたいが甘みのある飲料水やアルコールがやめられない人は選択肢の一つになるかもしれませんと言われています。百害あって一利なしともいえるアスパルテームを選択肢に含めるのは理解も納得もできませんでした)
果物の摂取で気を付けたいこと
果物はビタミン、ミネラル、ポリフェノールのような活性成分(ファイトケミカル)食物繊維などが効率よく摂取できてよいが、食べるタイミングは空腹時にする。
食後に摂るのは糖質(ごはん)を摂ったあとにまた糖質を摂る事になり肥満の原因になる。
日本の果物は品種改良で甘さの追求(高糖度)ばかり強調されているが、酸味や苦みにも栄養があるので糖質(甘み)にとらわれず、かんきつ類のような酸っぱい果物も意識して摂る。
おススメの生活は朝のファスティング(断食)
朝コップ一杯の良質な水を飲んで朝断食をする。午前中に果物を食べる。
腸を元気にすると「甘いもの依存」から抜け出せる
感想/砂糖について
精製白砂糖の危険性は20年近く前から聞いていたので家庭で使うときは黒糖かキビ糖を使っています。それでもクリスピークリームドーナツが日本に初上陸したときなどは、近所に出店されていた事とドーナツただ券のバラマキが重なってあの白砂糖がたっぷりドーナツを食べていた時期がありました。
今は甘さ控えに改良されたとのことですが、当時は脳天がぶち抜かれるよう甘さが癖になって、何度も並んでしまい今振り返ると白砂糖中毒になっていたと思います。
最近はバナナ、ブルーベリー、かんきつ類といった果物を沢山食べているせいか白砂糖依存はありません。
自作クッキーや小豆あんこなども標準レシピよりかなり砂糖を抑えて作っていますので、市販のお菓子を食べると異常な甘さを感じて、いったいどれほど大量の白砂糖が使われているのだろうかと恐ろしくなります。
4 油の摂り方で細胞の若さが決まる
油は全身の細胞膜(細胞を覆っている膜)材料になっているので油の質はかなり大事。
栄養と老廃物の出し入れ担当が細胞膜なのでスムーズに運搬できなければ体内にゴミがたまりエネルギー代謝に支障がでる。
油は常温めサラサラ液体の状態のものが「油」。
常温で固まるラードやバターを「脂」と言うが、厳密には魚のあぶらは固まらないので「油」に分類される。
「油」の方が「脂」よりヘルシーかと言えばそうでもない。
専門用語でサラサラの方「油」は「不飽和脂肪酸」常温で固まる方は「飽和脂肪酸」という。
不飽和脂肪酸の油にも、沢山摂った方が良いものといけないもの
たくさん摂った方が良い油はオメガ3系。
摂りすぎない方がいいのがオメガ6系。
オメガ3系(アマニ油、シソ油、エゴマ油など)
オメガ6系(菜種油、ごま油、大豆油、ひまわり油、コーン油)
マーガリンは人工油で論外(トランス脂肪酸)
合わせてショートニングも論外。
安価なお菓子やパンに多く使われているが、肌と脳の老化が加速する。
おすすめの油の摂り方は
オメガ6系を減らして揚げ物炒めものをやめて煮物や蒸し物を増やすのがいい。
動物性脂肪はわざわざ摂る必要ないが100%悪いといっている意味ではない。
飽和脂肪酸は体内でも合成できる油の仲間だから、わざわざ食べて摂らなくて良いという意味。
恐ろしいのは内臓脂肪
動物性食品を食べるのは一日に15%程度(魚や乳製品含む)
人間より体温の高い動物の脂を摂ると人間の体内では固まりやすくなる。
現代人にアレルギー性疾患が急増したのは実はリノール酸(オメガ6)の過剰摂取が原因の一つと言われている。
オメガ3:オメガ6=1:4が理想の比率。
オメガ3は熱に弱いので生で摂取すること。
酸化しやすいので遮光されて瓶のものを選び、開封後は1ヶ月以内に飲みきる。
DHAとEPAの多い魚の油を積極的に摂る。
魚を食べてる人は頭がいいと言われているが、記憶力や集中力が高まったり精神が安定したり動脈硬化の予防にもなる。
炒め物にはオリーブオイルを少量使うのがいい。
オリーブオイルはオメガ9系のオレイン酸で必須脂肪酸ではない。
動物の脂に近い性質だけど善玉コレステロール(HDL)は下げず悪玉コレステロール(LDL)のみを下げ、熱に比較的強く=酸化しにくい。
油は食べ物の中にも含まれている
特に大豆がいい。油の補給源になる。
良い食べ物を食べれば液状に加工された油をムリに摂らなくて良い。
油を使わないカンタンな調理で食事をする。
ともかく野菜を沢山食べる。
ドレッシングマヨネーズは使わない。
炒め物ではなく煮物にする。
心がけたいこと
- 植物食85%:動画食15%が目安
- 酵素を含んだ「生きた食品」の摂取を心がける
- 朝のファスティング(断食)
- 早寝早起きをして1日のリズムを整える
- 良質なサプリで栄養補給とデトックスをカバーする
3章 油(脂)についての感想
昔アルバイト先でポテトやチキンの揚げ物にラードの一斗缶を使っているのを思い出しました。ラードを使えばカリッと揚がるし揚げたて最高に美味しいですが、調理現場を知ると食べる気が失せました。知らぬが仏です。
私の[水と塩と砂糖と油]生活
水
自宅に浄水器が付いていますので、茹でたりして茹でこぼしするような調理には浄水器を通った水道水を使っていますが、飲み水はスーパーに設置されている逆浸透膜RO水を汲んできて飲んでいます。
塩
今年から調和塩をメインに使っています。
モンゴル土産の岩塩や雪塩などもたまに使っていますが、調和塩がまろやかで甘みがあって好みの味なので最近ハマっています。
市販の調味料に入っている食塩は工場の塩だと思うのでほとんど使わなくなりました。
市販のポン酢もやめて、レモン果汁と塩、オリーブオイルを使っています。
味噌は塩にこだわった天日塩で作られた味噌を使っています。
砂糖
黒糖をメインに使っていますがクッキー作りにだけはキビ糖を使っています。
料理で甘さを表現したいときは本みりんを使っています。
食後のデザートにハチミツを食べたりもしています。
油
イタリアオリーブ農家直輸入の初摘みエキストラヴァージンオリーブオイルを毎年一年分ケース買いして使っています。
あとはクルミとアーモンドを適量食べて、一日スプーン一杯の亜麻仁油を飲んでオメガ3を補給しています。
ガンを2回も経験してるので、この手の本は沢山読んできたので真新しい発見は何もなかったですが、でも良い砂糖と油の話や塩と水の大切さなど10年経った今でも同じことが言われていたのでまとめることにした次第です。
しかし、本題からずれて最後にいきなりサプリを本文に入れ込んで宣伝してくるところがイヤだったのと、早寝早起きも賛成できませんので、そこについてはまとめませんでした。気になる方は本書を読んでみてください。